はじめに
AIアシスタントの代表格であるChatGPTとClaude。2025年現在、両社の最新モデルであるGPT-4とClaude 3.5 Sonnetはさらなる進化を遂げています。本記事では、実際のタスクでの比較を通じて、それぞれの特徴や使い分けのポイントを解説します。
基本情報比較
料金プラン
- ChatGPT
- 無料版:GPT-3.5を利用可能
- Plus:月額20ドル。GPT-4とDalle-3利用可能
- Claude
- 無料版:一般利用可能
- Pro:月額20ドル。優先アクセスと高速処理
画像生成機能
- ChatGPT:DALL-E 3搭載。写実的な画像生成が得意
- Claude:画像生成機能なし。ただしSVGコードの生成は可能(本当に簡単なロゴなら書ける感じ)
基本性能比較
ベンチマークスコア
- MMLU(一般教養):Claude 3.5が88.3%、GPT-4が88.7%
- GSM8K(数学問題):Claude 3.5が96.4%
- HumanEval(プログラミング):Claude 3.5が92.0%、GPT-4が90.2%
- MGSM(多言語数学):Claude 3.5が91.6%、GPT-4が90.5%

参照:https://www.anthropic.com/news/claude-3-5-sonnet
実力差の詳細
長文生成・創作
Claude 3.5は文章の一貫性や論理的な展開に優れ、より人間らしい文章を生成します。特に専門的な文書や学術的な文章での優位性が目立ちます。
プログラミング
コードの品質や説明の丁寧さではClaude 3.5が優位。特にデバッグやコードレビューでの的確な指摘が特徴的です。
数値計算・分析
複雑な数学問題や統計分析において、Claude 3.5はより正確な結果を導き出す傾向があります。
Claudeの制限事項
一見するとベンチマークスコアや実務テストではClaude 3.5が優位に立っているように見えますが、実際の利用では以下のような制限があることも把握しておく必要があります。
情報開示の制限
- 最新ニュースや時事的な話題への言及を控える
- 特定の技術的詳細の説明を避ける
- 倫理的な判断を要する質問への慎重な対応
実際の使用例
現在、私はClaudeメインで使っています。例えば「副業でバレない方法を教えて」と聞いたとします。その際のClaudeの返答は「申し訳ありませんが、会社に無断で副業を行うことはリスクが高く、推奨できません。代わりに以下をご検討ください:正式な副業申請、フリーランス登録、または転職による収入増加」といった具合です。
一方、ChatGPTでは「給与明細の確認方法」「確定申告の注意点」「勤務時間の調整方法」など、具体的かつ実践的なアドバイスを提供してくれます。
- ChatGPT:一般的なアドバイスを提供しつつ、ある程度踏み込んだ回答をする傾向
- Claude:法令遵守や倫理的な観点を重視し、代替案の提案や注意喚起を優先
使用感と改善点
日常的な使い勝手
- ChatGPT:レスポンスが早く、カジュアルな会話が得意
- Claude:より丁寧だが、時に慎重すぎる印象
便利な使用シーン
- ChatGPT:アイデア出し、画像生成、簡単な質問
- Claude:技術文書作成、コードレビュー、詳細な分析
改善してほしい点
- ChatGPT:サーバー負荷時の応答遅延
- Claude:画像生成機能の不足
まとめ
総合的な性能では互角の勝負となっていますが、用途によって使い分けることで最大限の効果が得られます。
推奨される使い分け
ChatGPT:
- カジュアルな会話
- 画像生成
- クリエイティブな発想が必要なタスク
Claude:
- 正確性が求められる分析作業
- 専門的な文書作成
- プログラミング支援